🏠 ホームヘルパーマニュアル
~利用者の「その人らしい生活」を支える~
1. ホームヘルパーの使命と基本姿勢
ホームヘルパー(訪問介護員)は、利用者が住み慣れた自宅で安心して暮らせるよう支援する専門職です。
支援内容は「身体介護」「生活援助」「通院介助」など多岐にわたります。
基本姿勢:
利用者の尊厳を守る
自立支援の意識を持つ
明るく・誠実・丁寧に対応
秘密を守り、信頼関係を築く
2. 主な業務内容
| 区分 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 身体介護 | 入浴・排泄・着替え・食事介助など | 医療行為は禁止(医師指示が必要) |
| 生活援助 | 掃除・洗濯・調理・買い物代行など | 利用者本人の日常生活を支援する目的に限定 |
| 通院介助 | 病院への付き添い・移動補助 | 医療判断は行わない |
| 見守り支援 | 会話・安否確認・服薬声かけ | 状況変化を早期発見する観察力 |
3. 訪問前の準備
✅ 当日の訪問スケジュール確認
✅ ケアプラン・サービス提供票の内容確認
✅ 利用者の体調・変更事項の事前共有
✅ 持ち物(記録用紙・手袋・マスク・消毒液など)準備
✅ 清潔な服装・名札着用・身だしなみ整える
4. 訪問時のマナーと対応
玄関前で 「失礼いたします。〇〇ヘルパーです」 と挨拶
上がる前に手指消毒
室内では利用者のペースに合わせる
話しかけるときは目線を合わせ、やさしい口調で
退出時も 「本日はありがとうございました」 と丁寧にあいさつ
5. 身体介護の基本手順
(1)入浴介助
浴室の温度・湯温(38~40℃)確認
転倒防止(マット・手すり確認)
利用者の体調を確認し、無理をさせない
プライバシー保護(カーテン・バスタオル使用)
入浴後は水分補給・体温確認
(2)排泄介助
声かけ:「トイレの時間ですよ」「ご気分いかがですか?」
動作はゆっくり、安全第一
おむつ交換時は清潔保持と羞恥心への配慮
異常(便の色・量・におい)は記録・報告
(3)食事介助
食前に手洗い・うがい
一口の量・スピードを調整
誤嚥防止(姿勢:あごを少し引く)
水分補給を忘れずに
6. 生活援助の基本
| 項目 | 目的 | 注意点 |
|---|---|---|
| 掃除 | 清潔な生活環境を維持 | 利用者の私物は勝手に動かさない |
| 洗濯 | 衛生管理 | 区別(私物・共有物)を守る |
| 調理 | 栄養バランス・好みに配慮 | 食中毒防止・賞味期限確認 |
| 買い物 | 必要物品の購入 | 金銭管理は厳密に記録 |
7. 感染症予防と衛生管理
手洗い・手指消毒は訪問前後で徹底
使い捨て手袋・マスク着用
体調不良時は訪問を控え、事業所に連絡
清掃時・介助時の汚染物は袋に密閉処理
8. 緊急時対応マニュアル
| 状況 | 対応 | 連絡先 |
|---|---|---|
| 転倒・ケガ | 安全確保・止血・救急要請 | 管理者・家族・119 |
| 意識不明 | 呼びかけ→反応なし→119通報 | 管理者へ報告 |
| 発熱・体調変化 | 体温測定・安静・経過観察 | 管理者・家族 |
| 火災・災害 | 避難誘導・119通報 | 管理者・関係機関 |
9. 記録と報告(ホウレンソウ)
報告:事実を正確に・感情を交えない
連絡:体調・行動変化はすぐ共有
相談:判断に迷う場合は必ず上司へ
📋 訪問記録の基本項目
日時・実施内容
利用者の状態(体調・表情・食欲など)
気づいた点・異常
次回への引継ぎ事項
10. 利用者との信頼関係づくり
約束・時間を守る
否定せず、共感の言葉をかける
相手の「できる力」を尊重
家族との連携も大切に(報告・挨拶・共有)
11. 禁止事項・注意点
🚫 医療行為(投薬・注射・創傷処置)
🚫 金銭・貴重品の預かり
🚫 私的な買い物・食事の強要
🚫 SNS・外部への情報漏えい
12. ホームヘルパーの心得「五訓」
安全第一に行動する
利用者の尊厳を守る
報告・連絡・相談を怠らない
清潔・衛生を保つ
心からの笑顔を忘れない
✅ 日次チェックリスト(抜粋)
☑ 訪問スケジュール確認
☑ ケアプラン内容確認
☑ 手洗い・消毒徹底
☑ 訪問記録記入済み
☑ 管理者・家族への報告完了




